家庭での話合いを!
2020年3月14日 10時59分新型コロナウイルス感染防止のため学校が臨時休校になったり、マスクが購入しにくかったりし、不安や心配になることがあると思います。子どもたちは、道徳科をはじめ学校生活のいろいろな場面で「相手の立場になって考えよう」「自分だったら」など話合いを通して、仲間づくりや人権意識を高める学習を重ねています。子どもたちが、新型コロナウイルス感染症を理由とした偏見によるいじめや差別をしないように、正しい情報を得るとともに、各家庭で大人、子どもが一緒に話し合い、一人一人の人権意識を高めてほしいと思います。また、家族で話すことでお子さんとのコミュニケーションも図れると思います。お子さんの気持ちや言葉をしっかり聞いて受け止めてあげてください。よろしくお願いいたします。
愛媛県教育委員会人権教育課より子どもたちへのお願いです。保護者の皆さんは、お子さんと一緒に読んでください。
【えひめの子どもたちへ】
新型コロナウイルス感染症について、いろいろなお話を聞いて、不安な気持ちになっている人もいるでしょう。このようなときこそ、私たちは、強くつながり、ウイルスに負けない絆をつくらなければなりません。
新型(しんがた)コロナウイルス感染症(かんせんしょう)に関係(かんけい)して、様々(さまざま)な立場(たちば)の人(ひと)たちが傷付(きずつ)けられる言動(げんどう)が見聞(みき)きされています。
検査(けんさ)を受(う)けた方(かた)、感染(かんせん)した方(かた)、病気(びょうき)の広(ひろ)がりを予防(よぼう)するために働(はたら)いている方(かた)、外国(がいこく)出身(しゅっしん)の方(かた)、海外(かいがい)旅行(りょこう)から帰(かえ)ってきた方(かた)、そして、それぞれの家(か)族(ぞく)の方(かた)。みんな新(しん)型(がた)コロナウイルスという見(み)えない敵(てき)と勇(ゆう)敢(かん)にたたかい、立(た)ち向(む)かっている人(ひと)たちです。このような人たちを傷付(きずつ)けるような言葉(ことば)や行動(こうどう)は、決(けっ)してあってはならないのです。
また、うわさや嘘(うそ)をSNSで発信(はっしん)したり、それをうのみにして拡散(かくさん)したりすることは、不安(ふあん)をさらに広(ひろ)げる行為(こうい)です。身(み)近(ぢか)な人(ひと)と確(かく)認(にん)し合(あ)ったり、科(か)学(がく)的(てき)に考(かんが)えたりすることで、間(ま)違(ちが)った情(じょう)報(ほう)にまどわされることはずいぶん少(すく)なくなるでしょう。
不安(ふあん)な気持(きも)ちを抱(かか)えている人(ひと)はたくさんいます。でも、不安(ふあん)な気(き)持(も)ちを、誰(だれ)かを攻撃(こうげき)したり仲間(なかま)はずしにしたりする気(き)持(も)ちに変えて(か)はいけません。みんな同(おな)じ社(しゃ)会(かい)で、ともに生(い)きる仲(なか)間(ま)です。「大丈夫(だいじょうぶ)?」「たいへんだね」と声(こえ)をかけ合(あ)い、寄(よ)り添(そ)い、「いっしょにがんばろう」と強(つよ)くつながれば、きっと、この不(ふ)安(あん)と危(き)機(き)を乗(の)り越(こ)えられるはずです。
たたかう相手(あいて)は、ウイルスです。
今(いま)こそ、力(ちから)を合(あ)わせるときです。みんな、いっしょにがんばろう!
それでも、もし、心(こころ)が傷付(きずつ)いたときには、決(けっ)してひとりで悩(なや)まず、すぐに家族(かぞく)や友達(ともだち)、学校(がっこう)の先生(せんせい)など、信頼(しんらい)できる人(ひと)に相談(そうだん)しましょう。直接(ちょくせつ)相談(そうだん)しにくいときは、悩(なや)みを聞(き)いてくれる電話(でんわ)相談(そうだん)などの相談(そうだん)窓口(まどぐち)も利用(りよう)できます。
【相談(そうだん)窓口(まどぐち)】
いじめ相談(そうだん)ダイヤル24 0120-0-7(な)8(や)3(み)1(い)0(おう)(24時間(じかん)いつでも無料(むりょう)で相談(そうだん)できます。)
【保護者のみなさまへ】
新型コロナウイルス感染症に関連して、様々な人権侵害が報道されています。私たちは、西日本豪雨災害の経験を通して、人の絆の強さと大切さを学びました。今こそつらい思いをしている人の立場に立ち、皆でこの不安と危機を乗り越えていくべき時です。
また、感染症予防に関する科学的知識や思考は、正しい情報を選択するために必要なことです。県など公的機関が発信する情報にもご留意いただき、地域・御家庭において、正しい理解を得られるよう話し合い、誰一人として傷付くことも傷付けることもないように、子どもたちへの指導、見守りをお願いいたします。